マックス霞ver.2に見るフィギュア価格上昇 【DEAD OR ALIVE 霞 C2ver. Refined Edition 1/6 完成品フィギュア】

DEAD OR ALIVE 霞 C2ver. Refined Edition 1/6 完成品フィギュア[マックスファクトリー] フィギュア

マックスファクトリーが、2020年に「霞 C2ver. Refined Edition」というフィギュアを発売します。このフィギュアは2004年に同メーカーから発売された「霞」のリメイク版です。
フィギュアにおいて、「リメイク版」というものが制作されるのは非常に珍しいことですが、このマックスファクトリー霞というフィギュアはリメイクされるだけの特別なものと言っていいかもしれません。

マックファクトリーの霞とはどういったフィギュアなのか、旧バージョンの発売当時を知る経験をもとに解説。また、旧バージョンと比較して新しい霞 C2ver. Refined Editionの魅力をお伝えします。

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マックスファクトリー DEAD OR ALIVE 霞 C2ver. Refined Edition 1/6 完成品フィギュア

DEAD OR ALIVE 霞 C2ver. Refined Edition 1/6 完成品フィギュア[マックスファクトリー]
DEAD OR ALIVE 霞 C2ver. Refined Edition 1/6 完成品フィギュア[マックスファクトリー]
DEAD OR ALIVE 霞 C2ver. Refined Edition 1/6 完成品フィギュア[マックスファクトリー]

【製品名】 霞 C2ver. Refined Edition
【発売予定】2020年4月
【価格】15,556円 +税
【全高】約21cm
【原型制作】 片山博喜
【発売元】 マックスファクトリー
メーカーHP

旧バージョンと比較すると、基本的な造形は変わっていませんが全体的に解像度が高くなっており、旧バージョンでは見えなかった顔立ちや肉感のラインが浮き上がっています。これは完全新規金型により成型の精度が上がっていること、塗装のクオリティ向上により当時よりも肉体の陰影がはっきりと見えるようになっているからではないかと思います。

発売当時、あれだけ素晴らしいと思ったマックス霞ですが、 霞 C2ver. Refined Edition と比べるとややのっぺりとした印象をぬぐえません。少し寂しいような気持にもなりますが、年を追うごとにクオリティを上げ、メーカーがより素晴らしいフィギュアを生み出してくれることはフィギュア趣味者としてはこれ以上ない喜びです。

「伝説のフィギュア」マックスファクトリー 霞とは

2004年発売のマックスファクトリー霞
今見ても魅力的な造形と、確かな世界観の中から1シーンを切り出したような臨場感を感じる(画像はあみあみより)

2004年版の「霞」はメーカー自ら「伝説のフィギュア」と称するだけあり、当時のフィギュアシーンに大きな影響を与えました。此処で断っておきますが、私のフィギュア観は以前の記事で書いた通り2005年に初めて出会って以降の物なので、より以前から/より詳しく知る人とは捉え方が違うかも知れません。

「霞」は登場した時から、明らかに他とは違う空気を纏っていました。造形、製造ともにハイレベルで、それまでのフィギュア像を塗り替えて多くの人間をその道に誘いました。クオリティが高いのは確かだと思いますが、もう一つ要因は作家性だと思います。「霞」は独自の世界観、デザインを持ち、霞というキャラを再発見させてくれます。フィギュアが設定画に「似ている」かどうかという評価軸から離れ、フィギュア自体で完結した作品として捉える考え方が広がりました。マックス霞はPVCフィギュアブームに火をつけただけでなく、その多様性を広げもした、量産品フィギュアにおいて歴史的な役割を持った一体と言えるでしょう。

私がフィギュアに触れたのが2005年くらいからなので、より長くフィギュアシーンを見続けてきた人から見れば違う可能性もありますが、私にはこのマックスファクトリー 霞のクリエイティブ性は当時群を抜いていたように見えました。

価格比較 DEAD OR ALIVE 霞 C2ver. Refined Edition

さて、今回発売される「霞 C2ver. Refined Edition」と「霞」の税別価格を比較すると下記の通り。

8,424 円(税込)………「霞 C2 ver.(白服)」(2004)

15,556円 +税 ……「霞 C2ver. Refined Edition」(2020予定)

殆ど2倍の価格差です。

ただ、新バージョン 霞 C2ver. Refined Editionの価格は、昨今の同クラスフィギュアの価格帯から考えると驚くような金額ではないと言えるでしょう。今日に発売されるハイクオリティ志向のフィギュアに求められる品質は、2004年当時の霞から数段上がっています。(ただ、2004年のマックス霞は今見ても素敵な、オーパーツ感のあるフィギュアです)

また、中国のワーカーの給与もこの15年で大きく伸びています。この期間に日本の給与が伸びていない一方、大連のワーカー(一般職工)の給与は2倍以上になりました(参考にさせていただいたサイト: http://hiah.minibird.jp/?p=3176

フィギュアの値上は様々な要因が関係していますが、どれもフィギュアメーカー1社が抵抗出来るようなものではなく、ある程度仕方ないと言えると思います。ただ、このまま値上傾向が続けばフィギュアユーザーから脱落者が増え始め、ビジネスとしてのフィギュア文化自体が縮小してしまわないか心配になります。

その場合、この「霞」はフィギュア隆盛期の記念碑として扱われるのかもしれませんが、それは寂しい結末でしょう。今年より来年、その先にはもっと次々に今までを塗り替えるフィギュアが登場する。そんな状況が続くことを願います。

DEAD OR ALIVE 霞 C2ver. Refined Edition

DEAD OR ALIVE 霞 C2ver. Refined Editionは、それ自体の完成度の高さだけでなく、フィギュアの歴史における重要さにおいても、ぜひとも入手すべき一品になっています。
旧バージョンをお持ちの方は、2つ並べて飾ると壮観かと思います。

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